監督・脚本:ジョゼッペ・トルナトーレ
原作:アレッサンドロ・バリッコ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ティム・ロス/プルート・テイラー・ヴィンス/メラニー・ティエリー
1999/アメリカ
1900年。ヨーロッパとアメリカを移民を運んで往復するヴァージニア号。ある日黒人機関士のダニーは、ダンスホールのピアノの上でレモン箱に入れられた赤ん坊を見つける。赤ん坊は”ナインティーンハンドレッド(1900)”と名付けられ機関士に育てられる。
8才になった少年は、機関士を事故で失ってしまい1人ぼっちとなっていた。ある時、美しい音楽に引かれ一等船室のダンスホールに。その晩、1900は一度も引いたことがないはずのピアノで、美しい音楽を奏で、人々を魅了する。
すげーうまい。なにがうまいって、1900の親友に数々の思い出を語る方法が、観客を自然に映画の世界に引き込む。「いい物語があって、それを語る人がいるかぎり、人生、捨てたもんじゃない」ってセリフがまさにぴったり。
それになんといってもティム・ロスだよ。ピアニスト役の彼の微妙な表情がなんともいえない。ジャズの発明者との激しい対決での真剣な表情、窓の外に見える美しい少女への想いをつづった哀しげな旋律、など見所聞き所がいっぱい。
緊迫したシーンの中にも、ちょっとしたユーモアがとても良いテンポを作り出していて、久しぶりに洋画でゆったりと映画を観た気がします。
船の上で生まれ、船とピアノと共に人生を歩む1900の姿はとても哀しい。ラストの語りも胸に響く。とても心に残る映画です。
2000/01/26 藤沢キネマ88