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2000年04月 アーカイブ

2000年04月01日

グリーンマイル

監督・脚本:フランク・ダラボン
原作:スティーブン・キング
出演:トム・ハンクス/マイケル・クラーク・ダンカン/デヴィッド・モース/ボニー・ハント
1999/アメリカ

大恐慌時代の1935年。ポールは刑務所の死刑囚舎房で看守主任を務めていた。そこへ死刑囚のジョン・コーフィが送られてきた。コーフィは2人の少女殺しの罪で死刑となったのだが、ポールにはコーフィがそんなことをするとは思えなかった。
コーフィは不思議な力で病気を治したり、死んだネズミを生き返らせたりと数々の奇跡を起こす。コーフィの無実を知ったポールだったが処刑の日が訪れて・・・。

スティーブン・キング原作を「ショーシャンクの夜に」でも監督を務めたフランク・ダラボンが映画化。映画を観てこんなに胸が熱く、苦しい思いをしたのは初めて。これはきっとポールの心境、この映画に引き込まれたからだろう。
3時間と長い映画だけどそれほど長いとは感じられなかった。話がまとめられていて緊張と緩和の循環がうまく流れていたからかな。
キャスティングも良かった。もちろんトム・ハンクスもいいけど、ぼくはブルータル役のデヴィッド・モースがけっこうよかった。

不思議な力で奇跡を起こすジョン・コーフィの行いはキリストに近い点があるなどこの映画はキリスト教が深く絡んでいます。
神の使いのコーフィは世の中の悲しみを一手に引き取って、無実でありながら死刑を受け入れる。そして無実と知りながら合法的殺人の処刑を実行しなければならないポールの苦悩は観ていて胸が痛い。コーフィを通して生きる事の素晴らしさと悲しみを感じとってください。
そして、人それぞれのグリーンマイルを歩み始めることでしょう。

2000/04/01 厚木テアトルシネパーク

2000年04月02日

遠い空の向こうに

監督:ジョー・ジョンストン
原作:ホーマー・H・ヒッカム・Jr
脚本:ルイス・コリック

出演:ジェイク・ギレンホール/クリス・クーパー/クリス・オーウェン/ローラ・ダーン
1999/アメリカ

冷戦時代の1957年10月。ソ連は人類初の人工衛星の打ち上げに成功。夜空を流れる人工衛星を見た高校生のホーマーはロケットの打ち上げを夢見るようになる。炭坑夫の父の反対を受けつつも、仲間と「ロケット・ボーイズ」を結成したホーマーは手作りのロケットで実験を続ける。しかし・・・

NASAのエンジニアの実話を基にした本作。久しぶりに泣いた。プロデューサーが「フィールド・オブ・ドリームス」と同じ人とか。それで納得。
短い時間でテンポ良くストーリーが進む。シンプルな作りが観客の心を主役と同様のところに持っていき、感情移入しやすい。
主人公達以外で注目すべき人が教師のミス・ライリー。彼女の言葉は彼らだけでなく観ている私達をとても勇気づけてくれる。
この映画の本線はもちろんロケットの打ち上げだが、その支えとして親子の関係が描かれている所も注目。頑固者だがやさしい父とフットボールの名選手の兄を持つ弟ホーマー。ちょっと「スタンド・バイ・ミー」みたいな設定だけど、この2人がお互いを理解していく様が丁寧に描かれていて、最後の方はグッグッと込み上げてきてしまった。もうなんか後半は涙腺緩みっぱなしだったなぁ。
とても爽やかな感動作。夢を持つ若い人も、夢を心のどこかに閉まってある人もこの映画で勇気づけられてみてはどうでしょう。

2000/04/02 日比谷シャンテ・シネ

2000年04月16日

はつ恋

監督:篠原 哲雄
脚本:長澤 雅彦
出演:田中 麗奈/原田 美枝子/平田 満/仁科 克基/真田 広之
1999/日本

会田聴夏、17歳の春休み。突然、母親が入院することになってしまった。ぎこちない父親との2人暮らしに聴夏はとまどう。そんな時、聴夏は母親の古いオルゴールから昔、母が書いたラブレターを見つける。母のはつ恋の相手と感じた聴夏は相手の男性、藤木真一路を探すため母の故郷、長野に向かう。

篠原監督作品は僕は3本目。今回の注目はやはり田中麗奈。 『がんばっていきまっしょい』 から明らかに成長してる。まぁ当たり前か。今作の田中麗奈はとても活き活きと した印象。素に近いのだろうか。真田との掛け合いはとてもいい雰囲気でした。
そして田中麗奈といえば目だね。あんなので見つめられたらねぇ。それと手かな。今回の映画では手の動きがちょっと印象に残った。そして桜と音楽。この4つが僕のこの映画の印象です。

よくできてるなと感じたのは会話。家で親との会話と外の友達との会話ってちょっと違うだよね。そこがはっきりしてた。また、母との会話の感じ、父との会話の感じもやっぱ違うんだよね。あたり前のことかもしれないけど、そういうのがあるからか会話がとても自然に聞こえた。
この会話って大事なんだよね。人と人との間を繋ぐ大事な要素。理解しあえるためにはこの会話が大事なんだと強く思います。

タイトルを観ると青春恋愛ドラマのような気がするんだけど、実際は家族の大切さを描いてるのが僕は強く感じました。特に中盤から終盤。まったくおもいがけない良い展開でつい泣いてしまった。1人で泣くとちょっとみっともないんだよなぁ・・・。

2000/04/16 新宿東映パラス2

2000年04月23日

ストレイト・ストーリー

監督:デイヴィッド・リンチ
脚本:ジョン・ローチ/メアリー・スウィニー
出演:リチャード・ファーンズワース/シシー・スペイセク/ハリー・ディーン・スタントン
1999/アメリカ

アイオワ州、ローレンスに住む73歳のアルヴォン・ストレイトは娘ローズと2人暮らし。アルヴォンは目や足腰が弱り2本の杖を使用して生活している。
そんなある日。兄のライルが倒れたとの電話が。2人は10年来仲違いをしており、口も聞くことがなかった。しかしアルヴォンは今会いに行かなければと思い、唯一の乗り物であるトラクターに乗って、560km離れた兄の住む街に向かう。

実際にあった出来事を基にした話。夜空に輝く星、どこまでも続くトウモロコシ畑がとても美しい。
そんな中を時速8kmのトラクターにまたがるじいさん、リチャード・ファーンズワース。この人なしではこの映画はなかったかもしれないとぼくですら思う。あの眼の輝きはどこからくるのか。真っ直ぐの道を真っ直ぐな瞳で見つめる彼の横顔はかっこよかった。
それに彼のジョークを交えた言葉は彼からにじみでてくる”経験”によりとても深い言葉に聞こえる。これはじいさんだからなせるわざだね。
その中でも家出の少女に家族の大切さを説いたシーンがよかった。じいさんの家族に対するやさしさがとても感じられる。家族は大切なんだよぉ。
”旅”の途中で出会う様々な人々や出来事は人生の縮図。いいこともあればつらいこともある。どんな困難が起きようともじいさんは頑なに自分の意志を貫いた。これは歳をとったからなせるわざではなく、人間時には自分の意志を貫いてやりぬくことが大事なことがあるってこと。夢や希望を持つ事は良いことだ。いくつになってもね。

2000/4/23 横浜オスカー2

スペーストラベラーズ

監督:本広 克行
原作:児島 雄一
脚本:岡田 恵和
出演:金城 武/深津 絵里/安藤 政信/池内 博之/渡辺 謙/浜田 雅功
2000/日本

ある日の午後。閉店間際のコスモ銀行に銃を持った3人組が突入。金を奪うため支店長と警備員を人質に金庫に向かうリーダーの保だったが手違いで金を奪えず2人を金庫室に閉じ込めてしまい失敗。あっという間に警察に取り囲まれてしまう。
銀行のロビーにいた者を人質にした保達だったが、その中に国際テロリストが居て事態はエスカレートしてしまう。

映画「踊る大捜査線」の本広監督の最新作。脚本はTV「ビーチボーイズ」等を手掛けた岡田恵和。基ネタはお笑いグループジョビジョバの作品です。
豪華なキャストの中でぼくが惹かれるのは渡辺謙。彼が出ているから観に行ったようなもの。あやしい雰囲気。きたえられた肉体。あぁ~かっこいいなぁ。
緊張感あふれるシーンと笑いをうまく組み合わされていてリズムがよくとても観やすい印象。それに細部にまで凝った作りがこだわりを感じさせる。あっさりと1回観ただけでも十分楽しめるし。2回観ても新たな発見があったりして幅広い層に支持されそう。
特に1人を中心に描かれているのではなく登場人物1人1人にストーリー、見所がある。こういうのってなかなかいい。感情移入しやすいし、より”仲間”を感じさせてくれる。
この”仲間”ともうひとつ、このおもしろおかしい映画にテーマがある。それは”親子”だ。テロリストが人間らしく娘に会いに日本に帰ってきてたり、離婚寸前の夫婦にも子供がいる。けっこうさりげない感じだけれど親子の大切さを描いている点がこの映画の良い所だと思う。
ただ最後がなんかさ。脚本岡田、出演深津絵里で「彼女たちの時代」を思い出した。でもまぁこの終わり方は悪くないんだけどさ。
彼らが探していた楽園。果たしてそれは見つかったのだろうか。そしてぼくらは楽園を見つけることができるのだろうか・・・。

2000/4/23 伊勢佐木町東映1

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