監督:クリス・コロンバス
原作:アイザック・アシモフ
脚本:ニコラス・カザン
出演:ロビン・ウィリアムズ/エンビス・デイビッツ/サム・ニール/オリバー・プラット
1999/アメリカ
そう遠くない未来のある日。マーティン一家に、あるロボットが届く。ロボットの名はNDR114、通称"アンドリュー"。家事全般をこなすお手伝いロボットだ。扱いに戸惑う一家の中で、次女のリトル・ミスだけはアンドリューを人間同様に接し、次第に心を通わせるようになる。
また、一家の父サーもアンドリューを息子のように思い、たくさんの本と、教養を与えるのだが・・・。
ロボットのアンドリューを通して、友情、恋愛、家族、人生など人間の在り方を問うSF映画。ぼくが特に引かれたのは、映画で頻繁に描かれる父子の関係を、この映画ではサーとアンドリューで描いてる点。サーには娘が2人いるものの息子がいない。サーはアンドリューを人間の息子のように思い、本を与えたり、時にはジョークを教え創造性を高めたり、収入を得るようになると銀行に口座を作ったりと、典型的なアメリカっぽい父子関係だ。しかし人間のサーには寿命があり死が訪れる。立派に独り立ち(?)したアンドリューとの最後の会話。アンドリューはこの時すでに人間としてそこに存在していた。姿はロボットのままで涙を流すことはできなかったが、僕には涙を流し悲しみの表情を浮かべるアンドリューの姿が見えた気がした。
それにしても200年間(!)を生きたアンドリューを演じたロビン・ウィリアムズにはもう感服。16キロものロボットスーツに身を包んでの演技はかなりの難儀だろう。しかし彼自身がアンドリューを演じることで、心を持ったアンドリューに生命が与えられ、よりリアルなものになった。映画の後半しかその生身を表すことはできなかったがその芸達者ぶりは全体を通していかんなく発揮。スタンダップコメディアンならではのジョークも最高だ。
人間より人間らしい心を持ったアンドリューが選んだ道とは。そこに僕たちが進むべき道が見えて来るのではないだろうか。
2000/5/25 藤沢キネマ88