監督・脚本:マジッド・マジディ
出演:ホセイン・マージゥーブ/モフセン・ラマザーニ
1999/イラン
モハマドはテヘランの盲学校に通う8歳の少年。母親を5年前に亡くして今は学校の寮に入っていた。学校が夏休みに入り子供達は家族の元に帰ることに。しかしモハマドの父親はなかなか来ず、1人ベンチに残されたままだった。その間、モハマドは木の上から落ちた鳥の雛を見つける。わずかな音を頼りに手探りで雛を巣に戻すモハマド。自然と一つになる時、彼の心は癒されるのであった。
そして遂に父親がやって来るのだが・・・。
ぼく自身2度目となるマジディ監督作品。 前作『運動靴と赤い金魚』同様海外で高い評価 を受けているようです。
イラン映画といえばなんといっても子供達の生き生きとした表情でしょう。目が見えなくとも元気いっぱいに走るモハマドやその姉妹の姿、その背景に映る色とりどりの花々や緑豊な自然がスクリーンの向こうで輝いています。
モハマド少年の笑顔も良いけどその姉や妹の笑顔が本当にカワイイんだよぉ。やさしさに満ちているっていうかとても自然で好きだなぁ。
耳で周囲の音を感じるモハマドの聞こえる音をちょっと強調していて、観ているぼくらもモハマドが聞いている音を共有できるような作りにとても好感を持てます。
手と耳でものを感じるモハマド。神様に触れて(感じて)心の内をすべて語りたいと話す姿がとても印象的だった。彼にとってちょっとひどい事件があった後だっただけにその言葉に胸を打たれました。
そしてこの映画のキーパーソン(?)、モハマドの父。いやぁ全くしょうがない奴なんだよ。だけど彼の気持ちもわからなくはないんだけどさぁ。そりゃあんまりだよあんた。あんまり詳しく書くとネタばれになってしまうので辞めときます。モハマドも大変だろうけど大人も大変なんだよってことなのでしょう。
神秘的なラストがこの感動的な物語をさらに印象付ける、気持ちの良い映画です。
2000/6/28 関内アカデミー劇場