ザ・ウォッチャー
監督:ジョー・シャーパニック
脚本:アーサー・C・クラーク
出演:キアヌ・リーブス/ジェームズ・スペイダー/マリサ・トメイ
2000/アメリカ
FBI捜査官のキャンベルは第一線を退き、精神科に通いながら、シカゴに身を隠すように生活していた。そこへ連続殺人犯グリフィンもキャンベルを追うようにシカゴへとやって来て、再び殺人を犯していく。
さらにキャンベルに写真を送り付け犯行を予告するようになり・・・
マトリックスのキアヌ・リーブスが連続殺人犯役というスリラー映画。捜査官キャンベルを演じるのはジェームズ・スペイダー。たぶんヒロインの精神科医にマリサ・トメイ。監督はMTV出身でこれが初作品、ジョー・シャーパニック。
いきなりだけどキアヌの表情がゆるい。最初っから彼が犯人として描かれているので誰が犯人なのかという犯人探しはない。キアヌが犯人なんです。チラシにそう 書いてある。「美しくそして残虐な殺人鬼」だってさ・・・どこがですか?
殺人犯のわりに迫力が全く感じられない。つまり恐くない。手口は残虐ではなくいたってシンプルに首を絞め上げてお終いだし。手口はまぁ美しいけど、キアヌに対して美しいとは感じられなかった。
そしてキアヌと対峙するジェームズ・スペイダーに至っては魅力がなさすぎる。自分のミスを引きづり、精神科医に頼る彼を、同情はしてもそこ止まり。グリフィンが執拗なまでにキャンベルを追いかける理由も伝わってこなくて、観ていて釈然としなかった。
マリサ・トメイも結局いてもいなくても良いような感じだし・・・
結局、グリフィンは殺人犯すことでキャンベルに振り向いてもらおうという一種の愛情表現なのだ。でも対峙する人物に魅力がないから、ただ2人の男が追って追われて、追われて追っての関係に見えてしまった。
これは俳優達の力量ではなく話の上での人物描写がテキトーだから。俳優には文句つけるべきではなく脚本がXなんだよ。もしくはキャスティング。キアヌと正反対の男だったらもう少し説明がつくと思うんだけどねぇ。
ストーリーはおもしろそうな要素はあったと思うのだけど、それを活かしきれず、人物描写に関しても今一歩。なんだかもったいないつくりだ。
映像はMTV出身ということでけっこう良かった。ストップモーションを使いすぎな気はするけど、街の風景は綺麗だったし、高架下のカーチェイスはなかなか迫力もあった。まぁこの辺は撮影監督(「逃亡者」の撮影監督)に助けられたかな。
でもそれだけに脚本の弱さがもったいなく思えてしまう。カメラアングルも大事だけど、これは映画なんだから、やはり「話」と「人物描写」を重視して欲しいよ。
初作品だからこんなトコなのかなぁ・・・
2001/1/1 映画でお正月カウントダウン2001