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リトル・ダンサー

監督:スティーヴン・ダルドリー
脚本:リー・ホール
出演:ジェイミー・ベル/ジュリー・ウォルターズ/ゲアリー・ルイス/ジェイミー・ドラヴェン
2000/イギリス

イングランド北部の炭坑町。炭坑労働者のパパと兄を持つビリーはボクシング教室に通う11才の少年。ある日ボクシング教室の隣でバレエ教室が行われ、興味を持ったビリーはなんとなく参加。ビリーの才能に目をつけたバレエのコーチは、バレエ学校のオーディションの話を持ち掛けるのだが・・・

この映画の原題は「ビリー・エリオット」。これは主人公の少年の名前をとったものだ。その名の通り、ビリー少年の悲喜こもごもの少年期がきっちり詰まった映画。
ビリー役には2000人以上もの中から選ばれたジェイミー・ベル(当時13才)。感情をダンスで表現するといった難しい(と思う)ことをとても素直に演っていて、ビリーの性格にとてもぴったりだった。あんまり可愛い表情を見せることなく、でも踊っている時はスクリーンの誰よりも輝いて見えた。

イギリス映画で子供が主人公というのがちょっと新鮮な感じがした。しかもサクセスストーリーというのは個人的にも結構好き。『遠い空の向こうに』なんかもそうだったし(あれはアメリカでノンフィクション作品だけれど)。
イギリスというと、どうもドラッグやらバイオレンスやらとダークなイメージがあるけれど、最近はそんなイメージを覆しつつある。

子供が主人公とはいえ、ありがちな可愛い表情なんて見せない。むしろ客観的な視点を持っていてませている印象が強い。まだ子供ではあるけれど、早く大人になりたい、認められて自立したいというのが感じられた。みんながみんなではないだろうけど、イギリスの子供の一面がここには描かれていた気がします。

でも「自立」はその前に「家族」の存在があって成り立つこと。ビリー少年の家庭はママを早くに亡くし、パパと兄はストライキ中と家庭崩壊に近い状態だった。しかしビリー少年の夢が一家を一つに、そして町の人々の気持ちさえも一つにしていった。
しかし「家族」を取り戻した時、その後の別れはやはりさびしい。ビリーを乗せたバスに、兄の「さびしい」という言葉はとても印象的だった。
パパもさびしそうではあったけど、でもどこか父親としての喜びがあった気がする。

シーンのつなぎ方がとても丁寧に作られていてかなり観やすかった。音楽にノッてリズムよくテンポよく話が進むので立見だったけど飽きることなく、さらにジョークも冴えていてかなり笑える。
最後まできっちり描き切って、映画館を出た後も心地良い余韻に浸れることができたし。何度も観たくなる心暖まる映画です。

2001/1/28 シネスイッチ銀座

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